8月5日(月)・7日(水)の2日間、夏季実習を行いました。農産加工部門と作物部門をローテーションで行いました。
農産加工部門では、毎年行っている「みその手入れ」を行いました。前半、座学で発酵食品の概要と、みその熟成にかかわる微生物の働きの授業を行い、知識を習得。後半、実習室で座学の復習と、手入れの目的、作業手順の確認、切り返し作業を行いました。
みその原料である麹には、デンプン分解酵素「アミラーゼ」とタンパク質分解酵素「プロテアーゼ」が含まれており、熟成させるとそれぞれの酵素が働き、甘味のもととなる糖と、うま味のもととなるアミノ酸に分解されます。酵素は私たちの体温付近で活発に働くことから、手で切り返しを行うと、みその温度が上がり、酵素が活発に働くことで分解が進み、甘み・うま味のもとが増えることから、結果、『おいしくなる』となります。
切り返し作業は「みそを樽から出して、手でよく混ぜる」という、簡単な作業ですが、混ぜる目的を酵素の視点(食品化学の視点)から理解することで、より丁寧に真剣に取り組むようになります。
両日とも、生徒たちは一生懸命、愛情を込めてみそを混ぜていました。今回切り返したみそは、あと3回切り返し、今年の冬~来年の春に完熟を迎えます。
①今回切り返しを行ったみそは、今年の2月に現2年生が1年次に仕込んだものです。樽から出したみその温度は約7℃。これを、約15℃になるまで混ぜていきます。
②参加生徒が奇数だったため、男子が1人で混ぜています。
最後までよく頑張りました。