農産加工研究班です。
農産加工研究班では、「地域農業の特色を活かした、地域に根差した農産加工品を開発する」を研究の柱とし、活動を展開しています。先日卒業した3年生が行っていた研究活動を報告します。
3年生6名は、町のシンボルである桜をいつでも感じてもらえるような農産加工品を開発しようということから、活動テーマを
農産加工で日高(まち)おこし
と設定し、2年間プロジェクト活動を行ってきました。
農産加工品を桜色にするための天然色素素材はないかと研究を進め、たどり着いたのが「紅麹」でした。この紅麹でパン・菓子・みそを桜色に染めようと試作研究を行いました。
パン・菓子の研究では、砕いた紅麹を牛乳でやわらかくして生地に練り込むことで色を定着させることに成功。「さくら焼きドーナツ」「さくらマフィン」「さくらもちもちパン」「紅白ミルクパン」を完成させ、販売会で多くの方々にお届けすることができました。
〔パンのまるめ作業〕
〔さくらミルクパンの断面〕
みその研究では、平成29年度に仕込んだ真っ赤な紅麹みそと白みその調合を行い、さくらみそを完成させました。クリスマスフェアで試飲会を実施、「麹の甘みが引き立っていておいしい」、「桜色に近くておめでたい色」という感想や、今後の商品開発の参考になる意見が多く、高評価をいただくことができました。
〔色調・食味比較の様子〕
〔紅麹入りさくらみその製品写真〕
1年間の研究成果を発表する「実績発表大会」。校内大会で最優秀賞を受賞し、学校代表として南北海道大会、さらに全道大会まで出場することができ、多くの方々に私たちの研究活動を伝えることができました。
〔南北海道大会で
優秀賞に入り、全道大会出場を果たしました〕
桜色農産加工品の研究を始めて2年目となった2018年、春。さくらみそを仕込みました。手入れごとに紅色が濃くなってきており、紅麹色素が全体に浸透しているのがわかります。
このみその完熟は2019年、秋。彼らは後輩に託し、卒業しました。
〔桜色農産加工品の研究に取り組んだ3年生6名〕
彼らが残したものをさらに発展させるとともに、新たな桜色農産加工品の開発に向けて、4月から新2年生5名で活動していきます。
新ひだか町をはじめ、日高には魅力がたくさんあります。今後も私たち農産加工研究班は、地域に根差した研究を続け、地域活性化の一役を担っていきます。